斜に構える頑固

日々思うことを綴る

少子化も他人事な社会

 少子化を改善するにはどうすればよいか自由に答えなさい。と質問されたときどのように答えるだろうか。直感的にひらめいたのは、60歳以上で子育てに直接関わっていないものを全削除すれば間違いなく変わるという考えだ。似たようなことをメディアで話して炎上していた識者がいたが、一思考として頭に浮かぶ人は案外多いと思う。生物として考えると子孫を残していくことが第一で、子を作らないものや育て終えたものは系として不必要な存在であり、去るべきである。また、系をなす個体数が減少すると自然と増加に転じていく。減少し続けるものや増加し続けるものがどうなるかは言うまでもない。この観点で見ていくと、ヒトというものがどれほど不自然なものか認識されられる。

 ヒトの社会ではこの削除というものはタブーである。思考以前に、倫理の名のもとに却下され発言も許されない。犯したものが炎上するのは必然で、当人も自覚してのことだろう。ただ、良し悪しや真偽は別の話で、思考するときにはこのような壁を作るべきではないのである。

 子供を成し育てているものが社会のあり方を選択し、そうでないものはサポートする。これが本来だと思うのだが、現実は全より個の社会が形成されつつあり、後者の人数が勝るため社会システムは歪んでいく。しかも、システムの歪みを修正することはこの国が最も苦手としていることである。

 私は出生率の低下よりも内訳の方が気になる。一人っ子の割合が急増しているのだ。経済面、精神面ともに理由は理解できる。子供の数が減るのは構わないが、一人っ子の世帯はなるべく減らす方向に動いてほしい。かつて一人っ子は色眼鏡で見られていた。その理由を考えてほしい。10年後では遅い。常に将来形成されうる社会を想像して思考してほしいものだ。あと、そこにいじめや差別があったわけではないことを追記しておく。