斜に構える頑固

日々思うことを綴る

集中力低下は歳のせいなのか

 数年前から入眠がうまく行かないことが増えた。一時間以上寝付けないこともある。翌日のことを考えると寝ない訳にはいかない。音楽やラジオを聞きながら寝ることが、ある程度対策になっている。読書や映画を見るときも、没入するのに5分10分を必要とすることが多い。文字や映像を目で追いながら、頭は別の思考を始めてしまう。そして、集中しても1時間ほどで息抜きが必要になる。こちらはすぐに再集中できるので気にはしていない。歳のせいだろうか。

 AをしながらBをするという並行作業に、PC用語のマルチタスクという言葉を用いることがある。ただ、PCは物理的に複数の頭脳を持つが、人は1つしかない。人の場合はシングルタスクしかこなせないので、複数ある感覚器官に意識を巡らせタスク管理を行い、高速でタスクを切り替えることによって擬似的にマルチタスクを実現している。人と話しながらメモを取る場合を考えよう。メモを書いているときは、話が止まっているか、相槌をうったりしている。話に集中しているときはメモを書く手は止まっていて、途切れたときに手が動き出す。話とメモが無関係だとわかりやすい。天気の話をしながら、夕食の献立のメモを取ろう。このスイッチングが意識的に感じられる。

 ご飯を食べるときにテレビを見ながら会話もする。音楽やラジオとともに勉強する。運転もそうだ。家にいるときはテレビがつけっぱなしだし、部屋にいるときはPCがそうだ。そして、脇にはスマホが鎮座する。日常的にマルチタスクを強いられ、私の脳はスイッチングが馬鹿になってきているのではなかろうか。

 頭を真っ白にして、ぼーっとする時間が大切だと聞いたことがある。疲労を感じて1週間SNS断ちをした、とかPCの電源を入れなかった、という話も聞く。意識的に脳を休ませる必要がありそうだ。