斜に構える頑固

日々思うことを綴る

集団の動く向きを変えることは難しい

 定期的に浮上する政治と金問題。今回はどのような変化をもたらすのか。国民の多くが望むであろう、金に汚い政治家の排除は不可能である。根本となる法律の建付けがそうだからだ。とかげの尻尾切りが行われて終りとなる。90年代に政治と金が騒がれて改正された政治資金規正法は、成立後穴だらけだと言われた。昨今の報道内容のような状態になることは、当時から予想されていた。その上、政党助成金という不必要なものまで導入された。政治は代表者個人々々が行うもので集団が行うものではないと考える。議論の効率化や政治の迅速化のために存在する政党を否定する気はないが、今の政党はおかしい。同じ方向性を持ったもので結成するのが党なのに、自民党に右派だの左派だのが存在するのが大間違いである。日本も2大政党にしてしまい、派閥や現在の少数政党が本来の党の役割として働くようになれば、少しはましになるのかも。今回の一件は逮捕者云々ではなく、これにどう対応していくかが重要である。

 集団化したものに個人の力ではどうしようもない。それがわかっているので本当に優秀な者は政治家にはならない。民間でも企業に所属したりせず、自ら起業し集団を形成していく。おかしくなった集団は解体していくほかない。歴史上、国が滅ぶなど、時代区分が変わるほどの大きな変化が起こるのはそういうことだ。

 ビッグモーターやダイハツは、どちらも会社として存続すること自体が問題である。認可を完全に取り消してしまえばよい話。大企業であればあるほど、解体したときにそれを拾おうとする人間は多く、一新されることは我々に利をもたらすだろう。しかし、業界としては外部の人間に拾われることを嫌う。ここで、もう一つ大きな集合が悪い方に作用する。

 定期的に集団を解体し再構築するような流れが起こる世の中になればおもしろいのだが。