斜に構える頑固

日々思うことを綴る

人の会話を観察して

 会話をしていて反りの合わない人がいるのは当然だ。すべての人と波長が合うわけではない。私にもよく衝突していた人がいた。10年ぶり話したその人は、人間が丸くなっているように感じた。しばらくして、その人が「ごめんなさい」と「ありがとう」をものすごく口にすることに気づいた。以前はまず口にすることはなかった言葉だ。今では会話に自分の感情を上手くのせて話している。相手に気持ちが伝わるので話していて気持ちがいい。少し先を行かれた気分だ。

 職場に必ずと言っていいほど名前を呼びかけてから話をする人がいる。何々さん、今日は寒いね。何々さん、明日は…。何々さん、…。話しかける対象がはっきりするし、名前をど忘れすることもなさそうだ。もしかしたら相手から親近感を得られるかも。ただ、この人は1対1でもこうである。気づいてしまうと逆に耳障りになるかもしれない。しかし、私自身は相手の名前を呼びかけることがほぼないことに気付かされた。少し見習ってみよう。

 ある人と話していて、会話に圧力を感じ、やたら急かされているような気になった。何か間が合わない。その人は述語動詞に重点をおいた会話をする。文末・言葉尻が切れていたり、不明瞭であったりすると、即座に聞き返すし、反復させる。なにより話し方がクレッシェンドなのだ。私のまわりにはいないタイプだったので驚いた。ビジネスなら優秀だと思うが、平時は抑えてほしい。でも、私も少し取り入れてみよう。

 会話はコミュニケーションの基本であるが、私は下手くそだ。長年心がけていることが2つある。まわりの人間に話をさせてなるべく聞き役になり、必要なときにしっかり話す。否定的な発言や上からの物言いにならないようにする。これらは一般によく言われていることだが、自身の卑しい性格が邪魔してなかなか身につかない。でも努力はしていこうと思う。