斜に構える頑固

日々思うことを綴る

内閣支持率の報道で思ったこと

 割と以前から内閣支持率の調査は行われていたが、近頃は煽りすぎている感が否めない。調査頻度を上げているのだろうか。値が低ければ内閣改造や国会解散を持ち出し、高ければ首相や与党のお手柄のように報じる。メディアの素材制作の一環なのは承知しているが、発足時と会期末程度でよいのではないか。報道で扱うのであれば、政策ごとの賛否であったり、多数の意見や少数でも光るものを取り上げてみたりと、それこそ高頻度でやっていただきたい。どうしても選挙後の国民は指を咥えて見ているだけになってしまう。LGBTマイナンバーカードのように疑問を感じる政策煽りもあるが、支持率にしてしまうと全肯定か全否定のようになってしまうのでよろしくない。首相に至っては、芸能人の好感度調査のようである。

 ヤフーのトップに内閣支持率の項目を作って、デイリーでクリックできるようにすれば最高に煽ることができよう。ヤフーニュースのみんなの意見やコメント欄は、良い取り組みだと思うが、現実とネット上ではところどころ隔たりや違和感を覚えることが多い。現実は全集合でネットは部分集合である。

 標本調査というのは、サンプルの取り方を適切に行えば、思っている以上に少ない数でも正確なものが出てくる。精度や誤差の定義で多少変わるが、視聴率調査が900世帯で誤差が±2%、2700世帯で±1%である。メディアのアンケートで調査対象を述べることが増えてきているのはよいことだが、結果に目がいき、そこに言及する人は少ない。アンケート結果に誤差率を併記して数学的な裏付けを示すと、その信頼度がわかって良い。

 「〇〇年後に日本はあると思いますか」というアンケートを取ってみたい。数字の部分を何通りか用意しておく。具体的な数字を問わないところもポイント。豊かさ、幸せ、安心感などを測る最良の指標となり得ると思う。