斜に構える頑固

日々思うことを綴る

好不況は音楽にも現れる

 学生時代に、誰でも音楽に興味を持つ時期があると思う。私の場合、歌唱は音痴でだめ。演奏は楽器に触れる環境もなくMIDIで少し遊んで終了。そして鑑賞のみとなる。部屋の片隅にSANSUIのアンプとDIATONEのスピーカーがころがっていると言えば、年配者にはニヤリとしてもらえるだろう。

 音楽への接点は、日常生活で耳にするタイアップ曲から始まるのは今も昔も変わらない。特定のアーティストに興味を持ち、他の曲を聞き、また他のアーティスト、他のジャンルへと枝葉を伸ばす。オリコンチャートや音楽雑誌をめくっていたのが、ネット検索に置き換わる。ネットは目当てがあるものには強いが、ランダムには弱い。レコード店レンタルショップをぐるりと回るあの探索に近いものを生み出してほしいものである。ジャケットのみをタイル状に並べてみせるサイトはひと目で多くのタイトルを見渡せて良かった。

 音楽チャートがジャニーズとAKBで埋まる期間があった。それも予想以上に長く続いた。メディア等発信側はトレンドに寄せてくるため、邦楽は細い幹1本の状態となる。この頃の若者は狭い音楽にしか触れられていない気がして、可哀想に思っていた。現在はそこから枝が伸びてきた状態だが、サブスクによる袋小路に陥っている。何十万曲と謳っていても、画面に表示する量には限界があるし、おすすめ機能により同じものをぐるぐる回されてしまう。目に触れるアーティスト数がアナログ時代より少なく感じる。80~90年代が葉の生い茂った頃だった。今聴いてもレベルが1段上に思う。音楽があの頃のように盛り上がることを願う。

 邦楽(pops, rock, metal)、洋楽(米英)、ジャズ、クラシック、アニソン、ゲーソンと雑多に音楽を聴いてきた私も、you tubeで音楽メドレー、作業用などと検索してBGMにしている昨今である。