斜に構える頑固

日々思うことを綴る

キャッシュレスを歓迎ではあるが

 カード3枚と免許証、お札数枚。現在の財布の中身です。キャッシュレス化に伴い、小銭を持ち歩かなくなった。それよりも、アプリ化や統廃合などでポイントカードの類が激減したのが一番ありがたい。以前は財布とは別にカードケースを持ち歩いていたこともあった。

 次段として決済方法の集約を望む。使える店と使えない店が混在していては現金の代わりとはなり得ない。出始めの頃は、最終的に交通系カード一択になると思っていた。特にコード決済は非接触型カードと肩を並べられるわけがないと。しかし、iPhoneFeliCa対応の遅れ、インバウンド対応、過剰なポイント付与により利便性は二の次となった。その頃私はAndroidに移行した。インバウンドには両替時に手数料取ってカード渡してやればいいのに、なぜやらないのか疑問だった。そして、ポイント還元の影響は大きく、普段は利便性を重視している私も、万単位の支払いになると還元率を調べてしまう。結果として、スマホには決済手段が6種も並んでいる。

 小売業の視点で考えると、キャッシュレスにメリットが感じられない。仮に、売上原価が7割で、売上高の半分がキャッシュレス決済になり、3.5%の手数料がかかるとすると、粗利の4%が無条件で目減りする計算になる。さらに、導入コストの償却分や固定費が発生する場合もある。

 私が小売に従事していた時、クレジットカードが3.5%、地域で最大シェアの銀行はネットバンク必須で他銀行の2倍の振替手数料を取っていた。さらに両者とも月額固定費がいくらか発生していた。現金を扱う手間と、支払手数料を天秤にかけたとき、手間がかかってもいいと思った。

 国策としてキャッシュレス化を進めるのであれば、導入を無償で行い、手数料を最低限のランニングコストに設定することで、はじめて現金の代替と呼べるものとなるのではないだろうか。